「おい、ジン! おっせーぞ! なにやってたんだよ!」
オレがマンションに帰ってくると、威勢のいい、ハスキーな声が、飛んできた。
廊下の先の台所から姿を現したのは、おたまを振り上げた、小柄なコ。
白いフリルとエプロンが付いた、ゴシック風の黒いワンピース。ショートカットの黒髪には、白いカチューシャ。細い太ももを包むのは、黒いニーソックス。家の中なのに、黒い革のピンヒールを履いている。
どこからどう見ても、可愛いメイドさんだ。
小さなメイドさんは、ちょっとつり上がり気味の、くりっとした目で、オレを睨んでいる。ぷくっと、頬を膨らませちゃってる。
あまりにも可愛くて、オレは目尻を下げた。
「ごめん、マヤ。ちょっと寄り道してた」
「ったく。そーゆーときは、連絡よこせよな!」
ぶん! とおたまを振って、マヤは背を向けた。ココッとヒールを鳴らして、台所に戻る。
オレは、いそいそと靴を脱ぐと、スーツの上着をウォークインクローゼットの中に放り投げた。ネクタイを緩めながら、台所へ行く。
調理をしている、マヤの背後に立った。マヤは背が低いから、オレの胸の辺りに、頭がくる。シャンプーのいいにおいが、ふわりと香った。
「怒るなよ、マヤ」
「別に。怒ってねーし」
「お。今日は、肉ジャガか。美味そうだなー」
「うめーよ。あたりめーだろ。料理は、ガキのころから、ずーっとオレがやってたし」
「今だって、ガキのくせに」
「うるせーよ。つか、ガキじゃねーし。オレはもう、中学生だぞ」
「男のくせに」
ぴくっと、マヤの肩が震えた。
そう。
マヤは、こんなに可愛いのに、男の子なのだ。
「……うるせーよ。つか、早く着替えてこい」
オレは、くすりと笑った。
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